振り子 ステンレスの格子戸が降りてきて、ベルが鳴り終わ った 居合わせた人たちは動きようがない 廊下の片側に扉が並んでいる 扉はみな閉ざされて いる フロアから内階段を降りた 踊り場をひとつ 経ると またフロアがあった … 続きを読む 荻悦子詩集[「樫の火」より~「振り子」
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荻悦子詩集「樫の火」~「春の来方」
春の来方 何人目かの来訪者がくれたのはくすんだピンク色の 缶だった ピンクの缶には絵や文字がなくて 中に カードが入っていた カードには花を咲かせた木が 描かれていた 枝ごとに花の形が異なり 何の花と もつかない花が鈴な… 続きを読む 荻悦子詩集「樫の火」~「春の来方」
荻悦子詩集「樫の火」より~「球花」
球花 松の花 初めから微小な球形をした粒の集まり 粟 の穂に似た黄色の穂 それが現われるのはいつだっ たか 裸木ばかりの冬の林に 高い松の木が傾いて 一本だけ立っていた 丘の上を歩きながらその木を 探して目が彷徨う 松毬… 続きを読む 荻悦子詩集「樫の火」より~「球花」
荻悦子詩集「樫の火」より~「家」
家 両親はドーナツ型の家に住んでいる 数日経ってよ うやく気づいた 向い合わせに窓があり あまりに も明るい室内 両方の窓際にベンチが作り付けられ ている 私は何気なくテニスボールをベンチに置い た ボールは転がって 両… 続きを読む 荻悦子詩集「樫の火」より~「家」
荻悦子詩集「樫の火」より~「低く飛ぶ蝶」
低く飛ぶ蝶 狭い側溝の中で 薫色がちらちらした 小さな蝶 小刻みに飛行をくり返し 翅を閉じると 斑点のある灰褐色 側溝の上の生垣に白いアベリアが咲き 明日も低く飛ぶだろう しじみ蝶 黄昏の目で辺りを見て… 続きを読む 荻悦子詩集「樫の火」より~「低く飛ぶ蝶」
荻悦子詩集「樫の火」より~「失くしたもの」
このところ寒い日が続いておりますが、皆さまお変わりありませんか。荻悦子ファンの方、お待たせいたしました。新年初めての詩の紹介です。今回は、詩集「「「樫の火」(思潮社)」の中の一遍「失くしたもの」です。 失くしたもの 失く… 続きを読む 荻悦子詩集「樫の火」より~「失くしたもの」
荻悦子詩集「樫の火」より~「空の汀」
ようやく秋本番といった季節になりましたが、みなさま如何お過ごしでしょうか。秋と言えば読書の秋。新宮市熊野川町出身の詩人・荻悦子さんの詩の世界に浸ってみませんか? 昨年、出版されたばかりの詩集「「樫の火」(思潮社)の中の一… 続きを読む 荻悦子詩集「樫の火」より~「空の汀」
荻悦子詩集「樫の火」より~「蔓の午後」
ようやく秋本番といった季節になりましたが、みなさま如何お過ごしでしょうか。秋と言えば読書の秋。新宮市熊野川町出身の詩人・荻悦子さんの詩の世界に浸ってみませんか? 昨年、出版されたばかりの詩集「「樫の火」(思潮社)の中の一… 続きを読む 荻悦子詩集「樫の火」より~「蔓の午後」
荻悦子詩集「樫の火」より~「白桃」
ようやく秋本番といった季節になりましたが、みなさま如何お過ごしでしょうか。秋と言えば読書の秋。新宮市熊野川町出身の詩人・荻悦子さんの詩の世界に浸ってみませんか? 昨年、出版されたばかりの詩集「「樫の火」(思潮社)の中の一… 続きを読む 荻悦子詩集「樫の火」より~「白桃」
荻悦子詩集「樫の火」より~「水位」
ようやく秋本番といった季節になりましたが、みなさま如何お過ごしでしょうか。秋と言えば読書の秋。新宮市熊野川町出身の詩人・荻悦子さんの詩の世界に浸ってみませんか? 昨年、出版されたばかりの詩集「「樫の火」(思潮社)の中の一… 続きを読む 荻悦子詩集「樫の火」より~「水位」